前回のブログでは、顕微受精は、卵子と精子がひとつずつあれば、
受精が可能であることを説明しました。

顕微授精は体外受精の発展版とも言われます。

1977年、イギリスで体外受精が初めて成功してより
15年後の1992年に、顕微授精による妊娠が初めて実現
しました。

このときに成功した顕微授精はイクシー法(ICSI)と言われて
います。

顕微授精にはいくつかの種類が存在し、ICSI、PZD、SUZIの
3種類になります。

ICSI(卵細胞質内注入法)】
1つの精子を極細の筒状の針に入れ、それを1つの卵子に
直接注入する方法

PZD(透明帯切開法)
卵子の透明帯と呼ばれる周辺の部分にレーザー光線や薬剤に
よって穴を開け、そこから精子を通りやすくする方法

SUZI(囲卵腔内精子注入法)
1つの卵子の透明帯の内側に複数個の精子を注入する方法

日本における顕微授精では、ICSI法がメインに
行われています。

PZDは、精子を通過しやすくするための穴を開けますが、
必ず精子がそこを通るわけではありません。

またSUZIは、複数の精子を入れるため、多くの精子が
受精してしまう多精子受精を生じる恐れがあります。

このような背景を踏まえ、最も成功確率が高く、受精障害
を起こす確率の低いイクシー法が採用されています。

顕微授精の歴史は二十数年ですが、世界で数万人以上が
顕微授精で新しい生命が誕生しています。

(続く)


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