失敗しない病院選びのコツ（その２）～体外受精編VOL.23

前回に引き続き、体外受精で失敗しない病院選びについて
説明します。

技術的なお話になりますが、体外受精を成功させる
ための大切な要素がいくつかあります。

一つ目が、前に説明した採卵になります。
採卵の過程で質の高い卵子が採取されるかに
かかっています。

その次に、採卵後の「培養設備や培養技術が十分か」という
要因があります。

最新の培養設備があることも重要な要素ですが、胚培養士（エンプリ
オロジスト）の経験にも成功確率は左右されます。

特に人気の高い医療機関は、費用が高い傾向にあります。

なぜ費用が高いかの理由に、「最新の培養技術を導入している」
「優れた胚培養士（エンプリオロジスト）を揃えている」
などがあげられます。

設備や人材にそれだけお金をかけているため、体外受精の成功確率も
高くなるのです。

ただ、ここで注意しなくてはらないことがあります。

治療費が高いからといって、良い治療が受けられるとは
限りません。

前回、解説したとおり、体外受精は自由診療です。
設備投資や胚培養士の人材確保に力を入れなくても、治療費を
病院側で自由に設定することができます。

極端な例かもしれませんが、例え雑な治療を行っても、合法的に
高い治療費を請求することができるのです。

成功率が低いにも関わらず、平均よりもずっと高い治療費を
請求される可能性もあるのです。

まずは、口コミや近所の評判など、医療機関の状況をしっかり
調べてみましょう。

そして、評判のよい病院をいくつか絞り込み、その後、
電話などで先生やスタッフに治療内容を詳しく聞いて
みると良いかと思います。

そこで、しっかり説明ができなかったり、納得のいく回答が
なかったらそこをやめても良いし、対応が良かったところを
選ぶようにすればよいと思います。

また、治療実績をホームページやパンフレットなどで公開
しているかどうかもチェックポイントになります。

これらの点を踏まえつつ、実際の現場を確認しながら、
最適な医療機関を選択するのが望ましいでしょう。

【医療機関選びのポイント】
■妊娠成功率が他の医療機関と比べて高いか
(高齢者は、40代以降の成功確率で比較する)
■近所の評判、ネット上の評判がよいか
■体外受精を行っている実績年数
■土日にも採卵を行っている
■医療機関スタッフや先生の対応