こんにちは。すずらん鍼灸院の大島です。
前回、東洋医学には自律神経という概念が
存在しないことを解説しました。
西洋医学における自律神経失調症という
症状は、東洋医学では、「気」「血」「水」の
バランスが崩れた状態、つまり「気虚」「気滞」
「血虚」「お血」と呼ばれていいます。
そして女性の場合には、「血の道症」と表現される
ことがあります。
「血の道症」とは、西洋医学では生理、出産、更年期に生じる
ホルモンの乱れのことを言います。
「血の道症」が起こるメカニズムは、血の流れが悪くなり、
鬱血している状態(古血)が原因とされています。
この状態は、さらさらとした血液の状態でなく、どろどろ
とした血液、つまり「古血」が残っている状態です。
この古血が滞っている状態を「お血」といいます。
そして、東洋医学における「お血」とは、「血の道症」すなわち
不妊の原因とされているのです。
特に女性の生殖器官は「お血」の影響を受けやすく、生理不順や
生理痛のほか、生殖器官の様々な疾患を引き起こす要因とされています。
又、血液は養や新鮮な酸素を運ぶと同時に、老廃物を
体外に排出する役割を担っています。
つまり「お血」の状態とは、新鮮な酸素や栄養素が体を回りにくく、
老廃物が蓄積された身体の状態と言えるでしょう。
そして、血液は酸素や栄養素だけでなく、ホルモンを運ぶ役割があります。
不妊体質を改善するためには、この「お血」状態を改善
していく必要があると東洋医学では考えられているのです。
東洋医学では、不妊体質を改善する原理は、
はるか昔より確立されておりました。
東洋医学における不妊治療は、西洋医学の不妊治療よりも
はるかに長い研究の歴史をもっているのです。
(次回に続く)
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