前回、体外受精の成功確率を高める手段として鍼灸が
採用され始めていることを説明しました。
そこで体外受精と鍼灸効果の関係を調査した過去の
実例をいくつか紹介してみます。
【ドイツ・中国研究チームによる報告】
「体外受精前に鍼灸を行うと成功確率が高まる」ことが知られる
ようになったのが、2002年のドイツと中国による研究調査です。
研究チームの調査は、これから体外受精を受ける女性160人を
「鍼灸を行う女性」「鍼灸を行わない女性」に分けて、
調べるという内容でした。
その結果、次のような結果が現れました。
【妊娠成功確率】
鍼灸あり 42.5%
鍼灸なし 26・3%
この結果の通り、鍼灸を行った女性の成功確率が大幅に
改善していることがおわかりかと思います。
これまでは、体外受精の成功確率はどんなによくても30%
でしたが、その成功確率が40%を超え、飛躍的に向上したのです。
【日本生殖学会による調査】
日本では、2006年に日本生殖学会による報告がなされました。
体外受精を過去に5回以上受けても妊娠できなかった
重度の女性患者114人に鍼灸を施すという実験です。
その結果、49人が妊娠を実現し、40%以上の成功確率と
なりました。
【米メリーランド大学による調査】
2009年、英国医師会誌「British Medical Journal(BMJ)」
に掲載された内容です。
米メリーランド大学のEric Manheimer氏が中心となって、体外受精を
受けられた女性患者1366人を対象に調査が行われました。
その結果、鍼灸を行った女性と、鍼灸を行わない女性では、
鍼灸を受けた女性が65%妊娠確率が高まったことで注目を
集めました。
このように日本だけでなく世界の医療先進国において、
「鍼灸を行うことで、体外受精の成功確率を高める」
ことが数多く報告されているのです。
(続く)
公式サイト
不妊・鍼灸院 – 東京すずらん鍼灸院