こんにちは。すずらん鍼灸院の大島です。
今回は、「妊娠しやすい身体つくり~9つのコツ」
の7つめのテーマである、「漢方治療」について
解説致します。
【妊娠しやすい身体作り~9つのコツ】
●食生活の見直し~身体を温める食事/冷やす食事
●体温を上げ、基礎代謝を高める
●足湯・半身浴
●服装・室内環境の見直し
●有酸素運動の進め
●サプリメントの摂取と見極め方
●漢方治療
●経絡(ツボ)刺激・鍼灸治療
●心の調和とイメージングの力
漢方は西洋医学の分野ではなく、東洋医学に
分類されます。
漢方は、鍼灸治療と並ぶ代表的な東洋医学です。
西洋医学においては薬物投与による治療が中心ですが、
薬には、人間の体内に含まれていない成分で構成されて
います。
そのため、体内に存在しない成分が体内に入るため、
身体の防衛本能として、拒絶反応が生じることがあります。
これが「副作用」と言われる症状になります。
これに対し漢方薬に含まれる成分は、動物や植物などの
自然のものから構成されています。
動植物の成分は、基本的に人間の体内に存在している
成分で構成されているので、拒絶反応が起きる心配が
遙かに少ないのです。
「漢方薬は、副作用の危険性が薬と比べて少ない」と
言われる理由に、このような背景があるのです。
漢方医学は西洋医学と異なり、西洋医学とは異なる方法で
不妊の原因を見つけ出します。
不妊の原因となっている体質・症状を見つけ出し、各人の
体質・症状に合った漢方薬を処方することに大きな特徴が
あります。
西洋医学では、子宮や卵巣の異常を見つけるといった、
局部的な治療が中心となります。
これに対し、東洋医学では、不妊の原因を臓器(子宮、卵巣)
のみに求めることはありません。
臓器を取り巻く全身の気の流れを確認しながら、
子宮に流れる悪血(おけつ)を防ぎ、新鮮な気が
全身を流れるようにすることで、臓器の異常を
改善していくという考えがあるのです。
また、漢方薬の配合は、症状によって様々です。
「血の循環が特に悪い」
「冷えの症状がひどい」
「血の質が悪い」
「ストレスがたまっている」
などの他、
近年においては、基礎体温表をつけて、身体の状態を
具体的に確認し、漢方薬を処方する漢方医も増えて
いるようです。
また、薬の副作用が心配という女性が増えており、
鍼灸と漢方を併用治療する不妊克服法も注目され
始めております。
ホルモン療法や薬物投与に強い抵抗を感じる女性にとって、
鍼灸・漢方治療の併用は安心して取り組める治療法であり、
マスコミ、雑誌等でも取り上げられるようになったのです。
(続く)